心理カウンセラーの藤木ミホです。
私は、カウンセラー・コーチを目指す方の開業支援をして10年以上になります。
これまでにたくさんのご質問、ご要望をいただきました。
その中で、一番多いのは、次の2つです。
「起業のやり方を教えてください。」
「カウンセリングのやり方を教えてください。」
なぜ多くの方が、「やり方・方法」を知りたがるのでしょうか?
今日はこのことについてお伝えしていきます。
「やり方・方法」を知りたがる一番の理由は、
「やり方、方法」さえ分かったら、開業もカウンセリングも、簡単にできる
という前提があるからです。
この7,8年で、起業のやり方を教える開業コンサルタント、カウンセリングのやり方を教えるカウンセリングスクールが激増しました。
「やり方さえわかれば、誰でも簡単にカウンセリング起業ができる。」
と思っている方は、それらに飛びつきます。
コンサル料金や授業料金が、数百万円に及んでも、「やり方さえわかって、仕事をすれば取り戻せる!」と考えて、飛びつきます。
貯金がすっかり無くなる方もおられます。
またローンを組んで、コンサルタントやスクールにつぎ込んだ方は、返済だけが残ります。
しかも、開業カウンセラーにはなれません。
こうした事例が増えているのに、やり方を求める方が後をたちません。
「起業のやり方を教えてください。」
「カウンセリングのやり方を教えてください。」
という方に対して、私がお伝えするのは、
「やり方を知ってもカウンセラー開業できませんよ。」
という事です。
では、やり方を知っても、なぜ、できないのでしょうか?
ここからは、やり方を知ってもできない理由をお伝えします。
まずカウンセリングのやり方を知ってもできない理由からお伝えします。
◆スクールで習う手順は、練習用ワーク、エクササイズの手順だから。
・信念の書き換え
・ブロック外し
・目標設定の方法
など、スクールでワーク、エクササイズの手順の書いた教科書を貰った方は多いと思います。
そのワークやエクササイズの手順は、基本の手順で練習用です。
家庭科でいうと、蒸す、焼く、煮るという実習をやってみただけです。
プロの料理人になるなら、基本を組み合わせながら、お客様に出せるレベルの料理を作る必要があります。
カウンセリングも同じです。
基本の手順を、クライアントの問題にそのまま使う事はできません。
応用させていく力が必要なのです。
つまり、カウンセリングは、基本の手順、やり方を知ってもできないのです。
カウンセラーは、応用実践する力を磨く必要があります。
ただ、もっとも身につけるのが大変なのが、この応用力です。
これは、カウンセラーの創造性と柔軟性が育っていなければなりません。
この部分を教えるのは、講師側も骨が折れます。
ですから、巷にあるカウンセリングスクールは、やり方、方法、手順を教えるだけにとどめるのです。
さらに、その基本の手順の教わる数も足りないのが現状です。
例えば、ブロック外しだけしか教えないスクールもあるようです。
1つの手順、しかも基本の手順だけを教わっても、仕事にならないのです。
これが床屋さんなら、一つの髪形しかカットできないという事です。
しかもそのカットのしかたも、一つの手順でしかできないわけですから、仕事になりません。
やはり、やり方、方法だけでは通用しないのです。
次に、開業のやり方を習っても、開業できない理由をお伝えします。
◆カウンセラー起業のやり方は、一つではないから。
起業コンサルタントの、サイトを見ていると、必勝パターンの案内が掲載されています。
あれは、間違っているのか?
というと、決して間違ってはいません。
バッチリはまれば、開業が上手くいく方法です。
ここで少しお考え下さい。
今、夏の甲子園、全国高等学校野球選手権大会が開催されていますよね。
甲子園で、絶対優勝できる、必勝パターンは存在しますか?
どうでしょう?
ないですよね。
各チームそれぞれ、様々な強み、弱みがあります。
また、調子がいいとか、悪いとか、理屈抜きの流れもあります。
アクシデントに見舞われたり、あらかじめ予測しきれない事だってあります。
優勝したいなら、勝ち進むために、各チームにあった戦略が必要なのです。
しかも状況は日に日に変わります。
相手チームも特徴が違います。
戦略は柔軟に変更する事も大切です。
つまり、全チームに通用する、絶対の必勝パターンなんてないのです。
カウンセリング起業もこれと同じです。
全カウンセラーに通用する、起業成功のやり方なんて存在しないのです。
やり方を欲していると、やり方だけを教えるコンサルタントのカモにされます。
やり方を習って、その通りやってみたけれど、成果が出ないというカウンセラーは大勢おられます。
カウンセラーが起業で成功したいなら、自分が提供できる内容をよく理解し、それにあった方法を柔軟に提案してくれるコンサルタントを見つける必要があるのです。
一つのやり方が、全カウンセラーに通用するという事は、あり得ないのです。
そもそもカウンセラーやコーチの仕事に精通しているコンサルタントなんてほぼいません。
だからやり方だけを教えるのです。
しかも、ネットで調べればすぐに分かるようなやり方しか教えられないという薄っぺらさです。
また、元カウンセラーやコーチを名乗るコンサルタントもいますが、カウンセラーやコーチとして失敗したからコンサルタントになっているわけです。
そうでなければカウンセラーやコーチとして仕事をしているはずです。
そんなコンサルタントに、高額の費用を払って依頼するなんて考えるだけでゾッとします。
「起業のやり方を教えてください。」
「カウンセリングのやり方を教えてください。」
この質問が出る間は、まだカウンセリングもできませんし、コンサルタントも探さない方がよいでしょう。
一つのやり方で、なんでもかんでも出来るわけではない。
応用実践の力をつける事が大切。
この考えが当たり前になった時が、カウンセリング起業のタイミングです。
「やり方・方法」ではなく、ご自身に合った形で起業していただきたいと思います。
成功の姿は、人それぞれ違いますからね。
今日の記事は「できない」表現がたくさんでした。
どうやったら「できる」についても、いずれお届けしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。(^^)
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